こんにちは、イシイです。

今回は、弊社の取り組みとして続けている、体験を通じて未来のクリエイターを育てるワークショップ「FUTURE FACTORY」について紹介したいと思います。

「FUTURE FACTORY」の活動への想い

近年、文部科学省が2020年より小学校でのプログラミング必修化を掲げるなど、子供の習い事としてプログラミングが注目されてきたり、各地で様々なプログラミング教室が開かれるようになったりと、自分たちが仕事で使っているプログラミングが幅広い層に触れられるようになってきました。

多くの人がプログラミングに触れていくことやSTEM教育方針自体は歓迎されるべきことですが、モチベーション不在のプログラミング学習は日本国内における英語教育を筆頭とした「学ぶことだけが優先された教育」を招いてしまい、かえって英語嫌い・英語苦手のような状態になってしまうのではないか?という疑念を感じていました。

プログラミングとは何なのか?ということを知ってもらうことはもちろんですが、その前に子供たちには「プログラミングは楽しい」ということはもちろん、テクノロジーを使うことで発想の幅を拡げてもらうことができるのは?と考えました。 そもそもプログラミング自体が何かを表現するためのひとつの手段でしかなく、もとより豊かな発想を持っている子供たちに、その豊かな発想をさらに伸ばしてもらいたいと思いました。

少々傲慢かもしれませんが、次世代に向けてクリエイターを一人でも多く輩出することができれば、きっと世界は今よりももっと良くなるに違いない。 未来は子供たちが作ってくれるのだから、親や大人は方向性を決めるのではなく、その可能性と選択の幅を広げるための活動に尽力すれば良く、そんな役割の一端を自分達が持ち得るスキルを通じて貢献できたら素晴らしいではないか。

そんな想いから、体験を通じて未来のクリエイターを育てるワークショップ「FUTURE FACTORY」の活動を続けています。

「FUTURE FACTORY」が生まれるまで

現在のワークショップでは、主にSONYのMESHを使って、身の回りの日用品を使ってオリジナルのモンスターを作ってみよう、というスタイルで進めています。

これは元々、2016/11/29と2016/12/02の2日間、明治学院大学国際学部国際学科 情報社会論の授業で『「アイデアを出す・カタチにする」から学ぶ 変化していく雇用形態や勤務形式の中で求められること』というタイトルの元、2コマの講義をさせていただいたときに、授業の一環としてアイデアを形にするツールとしてMESHを使ってみたことが始まりでした。

授業ではアイデアのテーマ自体も学生自身で考えてもらいましたが、日常をちょっとリッチにするエンタメなものから社会課題の解決に至るまで、様々なアイデアとそのプロトタイプが生まれました。

情報社会論の授業の様子

元々、現在のIT教育の在り方に疑念を感じていたこともあり、この講義を通じてこうしたツールを用いた教育の可能性を実感したことで、この活動をもっと推し進めていくことができないかと考えるようになりました。

そこからとあるご縁もあり、一度小学生向けにプレイベントを行ってみないか、という機会をいただき、2017/02/04に初めての小学生向けのワークショップを行いました。

自分たちも初めての小学生向けワークショップであったこともあり、どうすれば子供たちに興味を持ってもらえるのか、本当に楽しんでもらえるのか、など様々な不安もありましたが、参加12名の子供たちがそれぞれ、楽しみながらアイデアを形にすることができ、無事プレイベントも成功し、このプレイベントにてお世話になった小学校にて、今後継続的にワークショップをさせていただくことになりました。

また、テクノロジー活用の裾野を広げるための模索活動の一環として続けているアートユニット「耳のないマウス」で清流の国ぎふ芸術祭に展示を行った期間にも、「アート×テクノロジー」という形で同様にMESHを使ったワークショップを10人の子供たちと行いました。

こうした機会から得られた経験を元にし、プレイベントからブラッシュアップした内容で本格的に小学校でのワークショップが始まり、現在のところ2017/06/17の第1回、2017/09/02の第2回、2017/11/25の第3回と開催しています。各回20名の参加を募っていますが、大変ありがたいことに毎回募集枠がすべて埋まり、ご好評をいただいております。

ワークショップで使用しているシート

そしてついに、今までは小学校に伺ってワークショップを実施しておりましたが、今年の年末には初の課外授業として、小学生に弊社に来てもらってワークショップをすることが決まりました。いつもとは勝手の違う環境の中で、自分たち自身も子供たち自身もどのような雰囲気となるのか不安と期待の中、今まさに準備を進めています。

ワークショップを通じて

このワークショップを通じて、普段の業務がある中で時間を捻出して準備を手伝ってくれたり、週末にも関わらず運営にかけつけてくれるメンバーにも何かを得てもらいたいと考えています。「こうした方がもっと子供たちが喜んでくれるのではないか」「こういうものを準備してあげた方がもっと積極的に取り組んでくれるのではないか」と言った意見は積極的に取り入れ、自主的にかつその中で責任を持って、自分で考えて行動してもらっています。また、レーザーカッターやUVプリンタなどを使ってみたりなど、普段業務では使用しないFabの要素なども取り入れながら、自分たちも楽しみながら学べる環境となるように心がけています。

Fabで作ったテープと飛行機

さらに、子供たちから得るものが多いことも事実です。途中まで創っていたものをあっさりと捨てる潔さ、見た目ばかりを気にするのではなく創り上げることに邁進する姿、達成するために知ろうとするアプローチ。子供たちの創作の過程は、普段クリエイティブに関わっている自分たち自身を再度見つめ直す機会でもあります。

参加しているメンバーの中には「元々子供が好き」「学生の頃からこうしたイベントに参加していた」という人だけでなく、「実は子供と接するのは苦手だった」というメンバーもいます。ですが、「苦手だからやらない」「苦手だから避ける」ではなく、そこに挑戦してみることできっと何かが得られるはずだ、という挑戦の心を持って参加をしてくれていて、ほぼ例外なく「参加して良かった、楽しかった」と言ってくれています。こうした学ぶ姿勢、取り組む姿勢を持ったメンバーは、きっとこの先の困難にもきちんと向かっていけるはずだと確信しています。

「FUTURE FACTORY」は、関わってくれたすべての人にとって、未来への変化のキッカケをもたらす場でありたいと考えています。

現状と今後

1年かけてようやく少しづつ形になってきた「FUTURE FACTORY」は、現在はキッズ向けのワークショップ活動となっていますが、体験を通じて未来のクリエイターを育てるワークショップをテーマにしており、今後はキッズだけでなく、様々な層に向けても活動を行っていければと思っています。また、既存のMESHを使ったワークショップスタイルはひとつの軸としつつ、新しいワークショップスタイルの模索を始めています。こうした理念や活動を一過性のもではなく、会社の文化として根付いていくように今後も活動を進めていければと考えています。