2016.05.12

  • 人×∞

個展「箱のなかに入っているのはどちらか?」のお知らせ

こんにちは、イシイです。
来たる2016/5/19(木) 〜 2016/5/29(日)に、「耳のないマウス」というアーティスト名で、3331アーツ千代田にて展示会を行うことになりましたので、そのお知らせです。

「耳のないマウス」とは

2015年8月に開催されたアートのハッカソン「3331α Art Hack Day 2015」にて中村政人賞を受賞した、アーティスト・プランナー・エンジニア・デザイナーの混合チームです。(「3331α Art Hack Day 2015」のレポートはこちらから。)
ハッカソンの展示でパネルの英訳を作っていた際に、「耳のない口(Earless Mouth)」がスペルミスで「耳のないネズミ(Earless Mouse)」になってしまっていたのが名称の発端で、「周りから何を言われても好きなことを勝手に発信し続けよう(=耳のない口)」っていう姿勢とマッチしてるし、今回の展示のテーマが「言葉のあやふやさ」みたいなところだったので、ちょうどいいんじゃない?ってことでこのアーティスト名になりました。

展示日程について

展示については、下記の日程・会場で開催します。

  • 日程: 2016年05月19日(木)~ 2016年05月29日(日)
  • 時間: 12:00-19:00 (初日のみ21:00まで)
  • 休み: なし
  • 料金: 無料
  • 会場: 3331 Arts Chiyoda 1F 3331 Gallery

作品解説

チラシにも使用している今回の作品のひとつについて、服部洋介さんという方に解説を書いていただきました。

「実体化する記号―ホラーとしてのアート」

手の甲に眼鏡をのせて作った顔〈のようなもの〉を作って喋らせてみる。〈それ〉を見た幼児が、ひどく怯えて目を背ける様子が印象深く思い出される。〈記号〉として与えられた〈それ〉は、もはや手でもなければ眼鏡でもなく、顔でもない。人の顔をに真似ようとする得体の知れない顔〈のようなもの〉なのである。

〈記号〉は、モノ自体を代替する過程において、時にその不吉な相貌(かお)を覗かせる。間主観的に〈それ〉の意味するものが何であるかの合意が成り立つ時、私たちは「それはしかじかである」という肯定命題を得る。反対に、〈記号〉自体が真にモノとして現われる時、私たちは、〈それ〉を否定をもって指し示すことしかできない。〈記号〉がモノと入れ替わる時、そこにはある種のおぞましさを伴ったマイナスの現実が立ち現れる。意味から棄却された無意味は、意味の差延的再帰が生み出す亡霊なのだ。

今展に突如として現われたこのカタツムリ〈のようなもの〉は、ロボティクスと融合することで貞子的なメカニズムを獲得したビジブルな〈記号〉である。その奇怪さは、図らずもこの作品が一個のホラーであることを物語っている。

どうやら、ちょっとしたホラーらしいです。

オープニングレセプション

開催初日の19時より、同会場の3Fにある3331alpha studioにて、オープニングレセプションをささやかに開催します。参加費は無料です。Facebookイベントページはこちらから。
20時からは、解説を寄せて下さった服部洋介氏をはじめとしたゲストと共に、作家たちを中心として、作品を見てのレスポンスを個々人で交換する場とするダイアログを行う予定です。当日お越しいただけるようでしたら、ぜひ一度展示をご覧いただき、20時よりダイアログにご参加いただければと思います。

最後に

本エントリーにて展示開始前に作品や解説を載せてしまうわけにもいかないので今回はお知らせのみとなりますが、会場近くの末広町・湯島・秋葉原・上野あたりに行かれた際には、ぜひ寄っていただければと思います。皆様のご来場、お待ちしております。

この記事を書いた人 :
イシイ

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